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けんしうい日記

地方で研修医してるひとの雑記帳

大人の精神障害者の支援に関して

今日のメンタルヘルスの問題の一つとして、大学生で修学、進路上の問題、精神疾患により困難を抱えてしまう人の多さが挙げられるそうです。

そういう方は学業や大学生活で問題を起こして紹介受診となったり、就職活動での困難を契機に精神科を訪れるケースが多く、その際によくよく聞いてみると小さいころに健診で引っかかったにも関わらず経過観察となり見過ごされてきたという例も少なくないようです。

精神疾患発達障害を抱えた人の就職上の支援というものは歴史が浅く

2006年4月に精神障害者も障害者雇用の対象とする

2011年4月に発達障害精神障害者保健福祉手帳自立支援医療の対象とする

2013年4月に障害者雇用率が一般企業で1.8%から2.0%

2016年4月に障害者差別解消法が施行され、合理的配慮が求められるようになった

と制度が整ってきたのはごく最近のことで、まだまだ企業や医師の多くには精神障害発達障害に関しての理解が進んでおらず本格的な支援はまだまだ先のことになりそうとのことでした。

実際、困難を抱えた大学生が診断を受け、障害を受容し、障害者雇用を選んで就職するには一年以上のギャップが生まれることや、正社員としての就職はとても難しい等問題は山積しています。

こういった患者さんは病院にて治療を行えば医師としての仕事はすべて解決するのかと言われれば決してそうではない気がします。適切な制度利用や社会資源につなげることで問題を解決した例も出されていました。

この記事を書いている本日も病院で研修を行っていましたが、退院予定の認知症の患者さんに関して上級医から

「この人自宅には帰れなさそうだけどどうする?」

「老人ホームはどこがおすすめできる?」

と聞かれ言葉に詰まってしまいました。

「そこらへん知らない医者は多いよね」

と言われました。認知症患者は全科で扱われる患者さんだと思いますが、これからそういう社会資源を活用するという視点も医者には必要となってくるのではないかと考えさせられました。